第2回教習会(千葉県長南町)

 福岡県朝倉郡東峰村から2名の受講者を迎え、第2回教習会を、令和元年8月7日、8日に、千葉県長生郡長南町の杉林で行いました。

 

 東峰村は福岡県の中南部に位置し、2005年に小石原村と宝珠山村が合併して誕生した、人口2千人ほどの村です。小石原焼の窯元を50軒ほど有し、陶芸が盛んです。「日本で最も美しい村連合」にも加盟しています。

 

 残念ながら、東峰村を有名にしたのは、2年前の九州北部豪雨でした。記録的な時間雨量100mmが7時間続き、1日で1年分の雨が降り、斜面崩壊・土石流・河川氾濫災害により3名の方が亡くなりました。森林環境整備が遅れていることも、被害を拡大した要因のひとつと考えられています。

 受講者は、森林環境整備を進めるとともに、優良材の出荷で村の活性化を図ろうとする自伐林業の若者で、「フラワーズ」と称する8名ほどのグループに所属しています。山の斜面は崩れ易く、作業道を極力作らず木材を搬出できる本システムに期待を寄せています。正に、村の存亡が懸っています。

 

 8月7日、8日の長南町は、台風の影響もなく真夏の暑さで、気温が35°を超えましたが、恒例の超大玉スイカの休息は好評で、和とやすらぎを与えました。

 

 8月7日は、事前にセットされた機材の説明から始まり、搬出を見学戴くとともに、作業手順を覚えました。夜の座学は、予定の3時間を超え、5時間近くに及ぶ白熱授業でした。

 

 8月8日は、受講者が主体となり、1からシステムをセットし、搬出作業を行いました。周りから適切なアドバイスを受けながら、搬出作業が順調に進んだため、ラインから離れた材も「横採り」して、間伐した材の全てを運び出してしまいました。

 人力の大変さを知るため、幹径25cm、長さ6m超の材を8人がかりで運び出してみましたが、傾斜20°の斜面を引き上げるのは、1回が限界と痛感しました。