ご挨拶

有限会社 ラボコスタ  代表取締役     香取 完和

株式会社 リトル・トリー 代表取締役 大野航輔

 

・我が国は、世界第3位を誇る森林国です。にもかかわらず、世界第1位の木材輸入国なのです。

 

・国産材を積極的に使用してこなかった結果、毎年、花粉症で苦しんでいる人が多く見られます。また、国内で、間伐整備が必要な森林面積が1,000万ha(320kmx320km)に達しています。これは関東地方の3倍強の面積で、全国土面積の1/4に当ります。その一方で、世界規模で見れば

大規模な伐採が行われている地域もあり、地球環境に大きな影響を与えるまでになっています。

 さらに、近年、再生可能エネルギーのひとつとしてバイオマスが注目されていますが、我が国では、木質バイオマス発電所の燃料不足が既に発生しており、燃料用木材(チップ)も海外に依存している弊害が出ています。

 

・このまま日本の森林を放置すると、日光が遮られ、下草が生えず、表土が雨で流出し、川や海が

濁ってしまいます。また、「全山的な山崩れ」、「山火事」が多発すると考えられます。さらに、

満員電車状態の木々の中で負けて枯れた木が増え、近い将来、山は「山枯れ」した風景に変貌するものと予想されます。現に、台風が来襲するたびに、倒木の被害が報告されています。特に、記録的な豪雨に伴って発生する流木が、被害を拡大しています。

 

・以上から、日本の森林の間伐を行い山の環境を守るとともに、建築資材、あるいはエネルギー資源として活用すべきとだれでも思いところですが、そのためには多くの課題があります。

 

・課題のひとつが搬出コストです。日本の山は急峻で複雑な地形が多く、効率の良い大型機械が入れないところが多く、人手の掛かる割高な作業が必要なのです。

 

・特に、切った木を作業道まで運び出す「搬出作業」に大きな手間が掛かり、コスト高の主因となっています。

 

・マッシュプーリー木材搬出システムは、この搬出労力の軽減を図るべく開発されたもので、我が国

特有の急峻で複雑な地形に対応できるとともに、安全で効率的な木材の搬出に寄与する、シンプルで利用し易い、新しいシステムです。